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破産手続きにおける少額管財事件と通常管財事件(個人の場合)

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破産手続きにおける少額管財事件と通常管財事件(個人の場合)

破産手続きにおける少額管財事件と通常管財事件(個人の場合)

2021/05/20

破産手続きには同時廃止・少額管財・通常管財の3種類があり、申立内容によっていずれかに振り分けられます。


少額管財と通常管財については、裁判所へ予納金というお金を支払う必要が出てきます。


名古屋地方裁判所の予納金は、少額管財で20万円通常管財で40万円です。


破産を検討している方にとっては大変な負担であることがほとんどですので、可能であれば金額の少ない少額管財事件として進行したいと考えるのは当然です。


少額管財になるか、通常管財になるか、は最終的に裁判所が決定しますが、少額管財として扱われるための一定の条件は定められていますので、以下記載します。

 

 

○個人事業主の場合(申立前5年以内に事業を廃止した方も含まれます)

1~9まで全てを満たしていることが必要です。

満たさない場合には通常管財になります。

 

1,弁護士が申立代理人になっていること


2,申立代理人による財産調査がされ、所定の書式を使用した適切な申立書及び添付資料が提出されていること


3,財産の状況が次のいずれかに該当すること


 ①換価可能な財産が存在しないことが確実である


 ②資産総額が60万円未満であることが確実であること、または60万円以上であっても預貯金や保険解約金等の換価容易な財産しか存在しないこと


4,否認すべき行為が存在しない、または、存在するが申立代理人において否認の相手方と事前に接触し、相手方に弁済意思及び弁済資力のあると確認していること


5,賃借不動産の明渡し(原状回復)が完了していること


6,リース物件の返還が完了していること


7,一般債権者が50名以下であること


8,労働債権者が10名以下であり、かつ、申立前に解雇されており、解雇に関する手続が完了していること、加えて、労働債権者に対し破産手続に関する説明を行っていること


9,未処理の産業廃棄物がないこと

 

 

 

○個人(非事業者)の場合

 

少額管財として扱うためには、個人事業主の場合の1~4まで全て満たしていることが必要です。

 

満たさない場合には通常管財になります。
 

 

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