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破産手続と未払賃金立替制度とは?

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破産手続と未払賃金立替制度とは?

破産手続と未払賃金立替制度とは?

2021/06/11

会社や個人事業主が破産手続きをする際には、金融機関からの借入や取引先の買掛金を債権者に挙げる他、従業員の未払賃金についても申告することになっています。


前回、「財団債権」と「破産債権」についてお話しましたとおり、未払賃金のうち、破産手続開始決定前3ヶ月の未払分は「財団債権」に、それ以外の未払分は「破産債権」に該当します。


会社等に財産が残っていれば財団債権に当たる未払賃金は、従業員に直ぐ支払うことが出来ますが、財産が残っていない場合や、破産債権に当たる未払賃金については配当を待つ必要があることから(時間がかかる)、従業員の生活が成り立たなくなる恐れがあります。

 

そこで是非検討して頂きたい制度が、独立行政法人労働者健康安全機構が行う未払賃金立替制度です。

 

この制度は、未払賃金の一部を政府が事業主に代わって立替払いをするものです。


制度の利用にはいくつか要件があります。

 

 

 

独立行政法人労働者健康安全機構、未払賃金立替制度の要件とは


 

①事業主の要件
・労災保険の適用事業であり、1年以上の事業活動を行っていたこと

 


②従業員の要件


・勤務先の破産手続開始の申立日又は事実上の倒産の認定申請日の6ヶ月前の日から2年の間に退職していること


・未払賃金額等について破産管財人等の証明又は事実上の倒産の場合は労働基準監督署長の確認を受けていること


・破産手続開始決定日又は労働基準監督署長による認定日の翌日から2年以内に立替払請求書を機構に提出すること

 

 

また、立替払の対象となる未払賃金は、従業員が退職した日の6ヶ月前から立替払請求日の前日までに支払期日が到来している未払の定期賃金(総額2万円未満の場合は対象外)及び退職手当で(賞与や解雇予告手当も対象外)、立替払がされる金額は、原則未払賃金額の8割です。


なお、機構が未払賃金分を負担すると、その分について機構が債権者に加わることとなります。

 

制度を請求するのは従業員ですが、事業者は請求に必要な資料を提供する必要がありますので、未払賃金がある場合には、労働者名簿、賃金台帳、就業規則、雇用契約書、給与明細等の資料を破棄せず、保管しておくことが重要です。
 

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