自己破産しても家を残したい!その方法とは…
2021/04/30
自己破産は、借金と財産の両方がなくなる手続きです。
持ち家がある場合、自己破産すると家も手放すことになります。
その場合、売却するしかないのでしょうか?
どうしても、家を残したいという場合、全く方法がないのでしょうか?
弁護士として、あなたに可能な限りの提案をしたいと思います。
自己破産しても家を残す方法とは?
諦めて、手放すしかないのか…と、思ったあなたに。
手放さずに済む方法はありますよ!
親や兄弟、親戚などに頼んで家を買い取ってもらえばよいのです。
自己破産で管財人が選任される事件の場合、家の売却権限は管財人にあります。
この場合、管財人と話しをして、親や兄弟、親戚などが家を管財人から買い取ることになります。
売却価格はその家の時価となるのが原則ですが、オーバーローンといって家の時価よりも家に設定されている抵当権の被担保債権(住宅ローンの残債ということです)の方が高い場合には、その残債額で買い取る必要があります。
ただ、実際に、何百万とか何千万という金額を用意してもらう必要があります。
任意売却と競売の違い
自己破産で同時廃止といって管財人がつかない事件の場合は、親や兄弟、親戚などが直接住宅ローンの債権者(住宅支援機構や銀行など)と話しをして買取額を決める必要があります。
これを任意売却といいます。
任意売却でなく、競売で親や兄弟、親戚などが取得することも考えられますが、競売は入札する金額によっては落札できない場合もあり、不確実なのでおすすめしません。
任意売却よりも、競売の方が安く買えることになるので、親や兄弟、親戚に出してもらうお金も安く済むという理由で、競売で買ってもらいたいという方がいらっしゃいます。
このとき、入札額をいくらにすれば落札できますかと聞かれることがあります。
競売は、一般に公開されていて、欲しい人は自分で入札額を決めて入札することができます。
誰がいくらで入札するか分かりません。
そして、一番高い値段を付けた人が落札するという制度です。
いくらで入札すれば落札できるかということは誰にも分からないのです。
まとめ
自己破産しても家を残す方法はありますが、その道は、容易なものではありません。
まず、あなたが親兄弟と不仲では話になりません。
そして、そこには、それ相応の資金が必要になるということです。
そのあたりも考慮すると、非常に難しい案件となるのかもしれませんが、まずは、話し合う必要があることを覚えておいてください。