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法人破産・会社破産の流れ|どうにもならない時の対処法

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法人破産・会社破産の流れ|どうにもならない時の対処法

法人破産・会社破産の流れ|どうにもならない時の対処法

2023/09/05

会社の負債でお困りのあなたに、

「もしも、法人破産をするとしたら」という法人破産の流れについて解説していきたいと思います。

 

相談先が弁護士であるということは、ご存知かと思いますが、弁護士の元に相談に行くにも、何を準備すべきか考えてしまいますよね。

弁護士は、あなたの味方です。

その味方を上手に活用する方法にもなると思いますので、最後までお読みください。

目次

    弁護士への相談で必要なこと

    弁護士があなたに聞いておきたい会社の状況について

    弁護士があなたの相談を受ける際に、面談で聞かせていただきたいことがあります。

     

    <金銭的なこと>

    ■税金を含む債務の状況
    ■債権や契約の内容
    ■残額
    ■担保や保証人等の有無
    ■滞納状況
    ■支払いのスケジュール
    ■売掛金・買掛金の見込み
    ■資産・在庫商品・備品の状況(リースを含む)

     

    <営業に関すること>

    ■営業所、店舗の有無や数
    ■店舗は所有物か賃貸か、内部の状況
    ■現在の営業状況
    ■取引先との契約の内容
    ■仕掛中の業務の有無

     

    <従業員に関すること>

    ■従業員の有無、数
    ■雇用契約の内容、解雇の有無
    ■給与の支払い状況
    ■退職金の有無

     

    <その他>

    ■会社の決算書・会計書類等の保管状況

     

    こういったことが、予めまとまっていると相談がスムーズにできます。

     

    弁護士との相談後、どうやっても再生不可能と判断した場合、法人破産手続きをするために弁護士と契約をします。

    法人破産手続きの準備

    弁護士との契約後、必要なことをまとめていきます。

    法人破産手続きをすると決めたら、裁判所に申立ての準備を始めることになります。

    1.受任通知について

    個人の破産手続き(自己破産)であれば、弁護士が各債権者に対して、弁護士が介入したことを知らせると共に、取り立て、督促をストップさせる「受任通知」というものを発送します。

     

    しかし、法人・会社破産の場合、状況によっては、債権者に受任通知を送付しないこと(密行型)があります。

    これは、ケースバイケースですが、債権者に取引先や消費者が多い場合に受任通知を送付することによって、混乱を招く可能性が高いからです。

     

    ですが、債権者が金融機関や貸金業者しかいない場合や資産が少なく財産散逸の危険性がない場合は、受任通知を送付して支払いを止めるようにすることもあります。

     

    詳しくは、弁護士にお尋ねください。

    2.弁護士費用・裁判所予納金の準備

    法人破産では、弁護士費用及び裁判所にかかる予納金が高額になります。

     

    ケースによって金額は異なりますが、弁護士費用と予納金合わせて、最低でも70万円ほどの費用が弊所でもかかります。

     

    よって、法人・会社破産を行う場合には、動かせる資金がゼロになってからでは、どうにも助けられないことになってしまいますのでご注意ください。

    3.従業員の解雇について

    従業員は、破産申立てを行う前に解雇が完了している必要があります。

    解雇するにあたり、タイミングや解雇予告手当の検討をします。

     

    賃金の支払いが難しい場合には、労働者健康安全機構立替制度が利用できる場合があります。

     

    また合わせて、従業員の退職に伴う諸手続き(失業保険手続き・源泉徴収票の作成など)も必要です。

    4.店舗の賃借物件について

    破産手続きの予納金の金額の決定において、賃借物件の有無が左右します。

     

    明渡し前に破産手続きの申立てを行う場合、予納金が高くなります。

    よって、破産手続きの申立て前に賃借物件は、明渡しが完了している方が予納金も安く納めることができます。

     

    ただし、会社の状況によっては、すぐに明渡しが難しいことや迅速な対応が必要なこともありますので、必ずしも賃借物件を明け渡してから申立てを行うとは限りません。

     

    こちらについても、事前に弁護士にご相談ください。

    5.取締役会決議について

    会社が破産する場合は、取締役会決議が必要となり、その議事録も作成しなくてはなりません。

    もしも、取締役会非設置の会社である場合は、取締役の過半数の同意が必要になります。

    裁判所の申立てから終結までの流れ

    大まかに裁判所への申立てから終結までの流れを書いていきます。

    弊所では、専属事務員が書類の準備など、途中でどうしたらいいかわからないなど困ることが無いように最後までサポートしております。

    1.申立書の準備

    裁判所に申立てをする際には、様々な書類の準備が必要になります。

     

    ■債権者一覧表
    ■財産目録
    ■裁判所指定の報告書
    ■その他資料

     

    会社の状況に応じて、準備する書類は異なる場合もあります。

    ここについては、弊所では、しっかりと専属事務員がサポート致します。

    2.開始決定と破産管財人

    裁判所が破産開始の決定要件を満たしていると判断すると、ようやく破産手続開始決定が行われます。

     

    その後、裁判所が選任する破産管財人が決定されます。

    破産管財人とは、裁判所が任命する弁護士のことです。

     

    破産手続開始決定後は、会社財産の管理、処分の権限は、すべて破産管財人に移行します。

    よって、会社が勝手に管理や処分を行うことはできなくなります。

    3.破産管財人の役割(引継ぎ・管財業務の遂行)

    破産管財人の役割について解説します。

    裁判所から開始決定が出されると、速やかに破産管財人が決定されます。

     

    この破産管財人がやることは、

    ■会社の財産を換価処分すること
    ■債権調査
    ■契約関係の処理
    ■税務処理

    これらのことを会社に代わって公平な立場で行います。

     

    また、破産管財人の調査や管財業務への協力が必須となるため、引継ぎ、打ち合わせ等を行うことになります。

    破産管財人から聞かれる質問や追加資料の求めには、すべて応じなくてはなりません。

    4.債権者集会

    破産開始決定から3ヶ月ほど経つと、裁判所にて債権者集会(財産状況報告)が行われます。

    破産管財人から債権者に換価状況や今後の進行予定を説明します。

    担当の弁護士と共に債権者集会に出席し、場合によっては、直接質疑応答に答えなくてはならないこともあります。

     

    債権者集会は、管財業務の遂行状況によって、複数回行われることもあります。

    5.配当手続き

    破産管財人は、換価処分によって、債権者にできるだけ多くのお金を平等に配当します。

    この手続きにおいては、破産者は出席する必要がなく、破産管財人に任せて終了します。

    6.破産手続きの終結

    上記5の配当手続きが終わると、裁判所は、破産手続終了決定を出します。

    これをもって、破産手続きはようやく終結します。

    さいごに

    破産手続きは、書類の準備も多く大変です。

    弁護士を選ぶ際には、債務整理の経験豊富な弁護士をお尋ねください。

    その際には、弊所のように専属事務員が担当でサポートするようなところが安心して任せられると思います。

     

    また、会社の保証人等になっている場合には、合わせて個人の自己破産を行う可能性もあります。

    弁護士費用は、法人破産費用だけでなく、自己破産費用まで含んでトータルでお考え下さい。

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